みんなで見るから楽しいのかも


nasneを導入して1カ月。Apple製品と違って話題になりにくいけど、テレビの見方の正しい進化を味わっている。適当なキーワードで録り貯めておいて、テレビだけでなく、vaioXperiaPSPで好きな時に好きな番組を見る。これでSPIDERのように全チャンネル1週間録画とかできるようになれば完璧だろう。だけどこういう見方ってなかなか主流にならない。
決まった時間にテレビの前にしばらく拘束されて何かを見るというスタイルは前時代的だ。録画しておけばいつだって見られるし、倍速にしたりCMを飛ばしたりして効率良く見られる。
だから勝手に好きなものを好きなときに見ればいいはずなのに、みんなでおんなじおんなじ時間に同じものを見て、例えばラピュタを見てtwitterで一斉に「バルス!」するというのは、それを見ること自体よりも誰かと共有することが重要な要素となっているからだ。それは結局、「昨日のドリフ見た!?」からあまり変わっていないというか、テレビはもともとソーシャルメディアだった、とも言える。
テレビに限らず、美しい景色やうまい料理や憧れの人に出会った時、つい誰かにそれを話したり、SNSへ投稿してしまう。それは自己顕示欲もあるだろうけど、そうすることでようやく自分の体験が完結するからではないだろうか。人は何かを自分ひとりだけでは楽しみきれないのかもしれない。いい意味で。